技術対策部/技術研修会(金沢城 鼠多門 鼠多門橋 修復工事)【19.03.28】

本物のもつ超人的な迫力に圧倒された

匠の技に圧倒される参加者
 2月28日(木)月末の平日、定員いっぱいの組合員さんを乗せて、雨の中定刻に名古屋を出発しました。

 途中、ひるがの高原では、雨も雪に変わり、ワイパーが雪を掻いていましたが、金沢では雨も小ぶりとなり、昼前に到着しました。

 早速、鼠多門の現場を石川県連の3人の方々に案内していただき、地下の通路から、作業用足場から梁を間近に見て、木と鉄骨のハイブリットであることを確認できました。

 地下基礎部分はゼネコンの施工で、1階より上は、金沢建築の大工組合有志11社の施工と伺い、菱櫓施工の実績からは発注を勝ち得ているようで、木造技術伝承のためにも有意義な制度で愛知もぜひ考慮していただきたいと感じました。

 上の階では、今まさに伝統工法で柱梁が組まれている作業現場を間近に見せていただくことができ、本物のもつ超人的な迫力に圧倒されました。

 鼠多門橋は金谷出丸(現 尾山神社)への連絡口であり、堀を越えるためここには、橋がかけられていたが、今はこの下に市道が通っているため、スパンと高さを変えて施工予定であるとのことでした。

 ただ、まだ基礎工事に入ったばかりのように思われたが、どちらも東京五輪までに完成予定のようです。最後に、一般用工事見学台から全容を確認して二の丸、三の丸枡形を見て、大手口より帰りました。

 その後、昼食もご一緒いただき、工事のご苦労、鼠多門の名称由来などお聞きし、漆喰の色がほかの櫓、門は白壁であるのに対し、ここだけねずみ色であること。鼠が多く出たのか、鼠の抜け出す穴があったのか、等々忌憚のない意見をうかがうことができました。

 その後、近江町市場によって帰路につき、予定通り、皆さん元気に研修を終えました。
【尾崎武寛 記】

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