「更新」許可業者に社会保険の加入「前倒し」【15.07.30】

今年秋に一斉加入指導

 国土交通省は、建設業許可業者に対する社会保険の加入指導を「前倒し」して徹底させることを決めました。

 許可業者の社会保険加入100%に向けて、現在は2回の加入指導を行った後に、厚労省に通報しています。

 健康保険と年金は年金事務所に、雇用保険は都道府県労働局に「通報」され、加入指導が行われています。この指導に従わない場合、強制的に加入手続が行われることになります。

 今回、「前倒し」となるのは、2016年1月以降に許可更新を迎える約12万社のうち、社会保険未加入の業者。

 今年秋に、社会保険の加入を指導する文書(通知)が国交省から送付される見通しです。

 なお、昨年9月までの「加入指導」状況は、
  ○未加入だったため、指導した件数   …32,955件
  ○そのうち、社会保険部局へ通報した件数…14,037件
となっています。

 指導の結果、5%は適用対象外で、40%が加入し、55%は引き続き対応が行われているとのことです(国交省公表の資料から)。

 給与が40万円の社員が5人いる場合、月々の社会保険料(健康保険+厚生年金+雇用保険)は15%とすると30万円(1人6万円×5人)です。社会保険部局による強制適用が行われると、2年間さかのぼって加入となり、事業所の負担額は720万円になります。

 小零細事業所に高額な負担が強制されれば、事業の存続にかかわる可能性があります。こうした事態とならないよう、各事業所におかれましても適切な対応をお願いいたします。

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