巧みな技術を後世につぐ【13.03.22】

薬師寺東塔保存修理

熱心な様子で説明を聞く参加者
 2月17日(日)、技術対策部主催の技術研修会を行いました。

 奈良県にある薬師寺東塔の保存修理工事現場に参加者33名で見学に行ってきました。

 今回は受け入れいただいた薬師寺の加藤朝胤執事長はじめ各方面の方々にご配慮をいただき、一般公開していない工事現場の素屋根内部での見学をさせていただくことができました。

 内部では、東塔の最上部を間近に見ることができる高さ26m部分まで上がらせていただき瓦を下ろした屋根を見下ろし、塔の相輪部分を見上げるかたちで見学でき、加藤朝胤執事長より説明を受けました。

説明に力が入る加藤執次長
 東塔は、奈良時代より続く薬師寺の中でも創建時より残る唯一の建物です。

 解体されて露わになった各部材を見ると創建時の材料、後の工事で入れ替えられた材料などが組み合わされていることがわかりました。

 1,300年間、風雪や天災にも耐えて残されてきた貴重な建物をここからの1,300年を耐え、後世に繋ぐことの大切さを学ぶことが出来ました。

 奈良時代の職人の仕事を現代の職人が後世の職人へと繋ぐことは大変意義のある仕事です。

 それを間近に見ることができ、非常に有意義な研修になったと感じました。

 来年以降も技術対策部一同でいろいろな研修を企画していきたいと思いますので、ご協力よろしくお願いします。
【曾我辰也技術対策部長 記】

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