職業病は労働災害です
職業病とは、従事している職業の特性や職場環境により起こる病気の総称を言い、特に建設業については「職業病のデパート」と呼ばれています。
全建愛知では、平成17年より職業病の中でも特に呼吸器疾患の対策を目的に、専門有識者(大学教授)と連携し取り組みを進めています。
じん肺について
「じん肺」とは、「粉じんによる肺の疾患」です。
人間の身体には、体内に入り込む異常な物質を防いだり、排出したりする機能が備わっています。
しかし、建設現場で日常的に行なわれている建材の研磨や切断作業、過去に行なわれていたアスベスト(石綿)の吹き付け作業などによる微細な粉じんでは身体の機能が追いつかず、その粉じんは肺に蓄積されていきます。
アスベスト(石綿)疾患について
アスベスト(石綿)との関連の可能性がある疾病として、主に次の5つの病気があります。
(1)石綿肺 (2)原発性肺がん (3)悪性中皮腫 (4)良性石綿胸水 (5)びまん性胸膜肥厚
特に肺がんは、タバコの吸いすぎによるものだと診断されることが多く、労災保険の手続きがされないまま一般の病気で処理されてしまうことが多くあります。
直接アスベスト(石綿)を扱っていない労働者でも、周辺作業で間接的なばく露を受ける作業をして病気になっていることもあり、多くの建設労働者が職種を問わず被害者になっています。
専門有識者に診てもらうことにより、アスベスト(石綿)などを 吸ったために起きる症状や病気が的確に判断でき、かつ申請の認 定条件に当てはまれば、労災等に結びつけることができます。
例えば、労災で認定を受けると、治療費が補償されるだけでな く、休業補償等を受け取れることがあります。また、健康保険で 支払った医療費が労災保険から戻ってきます。
これまでに、「肺がん」・「じん肺」などの職業病による労災認定等を受け、医療費や休業補償などを受けた組合員さんがいます。
まずは、下記の病名に罹患された場合、組合にご相談ください。
呼吸器疾患で労災保険等適用の可能性がある病名
・胸膜肥厚斑 ・原発性肺がん ・悪性中皮腫
・良性石綿胸水 ・びまん性胸膜肥厚
・じん肺、または石綿肺+合併症(肺結核・結核性胸膜炎・続発性気管支炎・続発性気管支拡張症・続発性気胸 )
※ご相談は、組合の「アスベスト事務局」までお電話ください。