お施主さんと共に作る家
「やったぁ。念願の3冠達成したぞ」と、満面の笑顔で喜ぶのは、冬頭克康さん((株)冬頭建設・代表取締役/47歳・瑞穂支部所属)です。
それは、リモデルスタイル作品コンクール2007(TOTO)最優秀賞受賞、第25回住まいのリフォームコンクール(リフォームセンター)優秀賞受賞、平成20年度わが家のリフォームコンクール(ゆとり協)名古屋市住宅公給公社理事長賞受賞した時の、喜びの一声です。
そこで、冬頭さんにスポットを当て、コンクールで受賞した時の喜びなどを語っていただきました。
2代目誕生
30年前、先代の父が営む工務店の建売住宅が大きな反響を呼びました。
それを機にビルの建築にも取り組み幅広い事業を展開してきましたが、それが裏目に出てしまい、会社は傾き始めました。
そこで、冬頭さんは高校生の頃でしたが、母や姉の勧めもあり、縮小した稼業を心機一転、継ぐことを決心。
2代目(株)冬頭建設の現場監督として、日中は額に汗をかきながら現場と会社を行き来し、また夜は夜間の大学に通い建築に関することを学びました。
11年連続入賞
知り合いの工務店から、「コンクールに入賞して広告に掲載すれば会社の宣伝効果にもなる」と聞き、受注増にもつながると思いコンクールに応募しました。
平成11年、初めて一つのコンクール(リモデルスタイル)に応募し、入賞することがきました。
以来、11年連続で各種デザインコンテストに入賞しています。
今回、応募した作品は、マンションの一室を大胆かつ斬新にリフォームしました。
心と体の健康を第1に考え、ふんだんに自然素材を活かし、お洒落なデザインで、自宅を癒しのリゾート空間へと、間取りを大幅に変更しました。
例えば、玄関に入るとすぐにあった圧迫感のある壁を取り除き、曲がりくねった廊下から、家事動線を優先にしました。
冬頭さんは、まず、お施主さんの日々の生活スタイルを考え、使い勝手のいいように、妥協はせず納得のいくまで、お施主さんと共に家を作り出しています。
結果、審査員による厳正な審査は、見事前出の3つのコンクールとも入賞することができました。
今回も、技術技能向上と共に現状に満足することなく更に上位を目指すことを目的にコンクールに応募します。
もし、入賞することができたら、表彰式に社員も連れて、表彰の喜びを共感してもらい、明日への励みとしてほしいと思っています。
元気な工務店
物づくりの盛んな愛知県ですが、リーマンショックを境に、更に追い討ちを掛けるよう世界中が大不況に陥っています。
しかし、そんな不況の中、(株)冬頭建設は、不況知らずの活気ある地元密着型の元気な工務店です。言い換えれば、景気の良い時も、今も変わりません。
それは、景気が良い頃も、冬頭さんの経営方針は、揺れ動かないからです。
遠方の10人のお施主さんより、地元の1人のお施主さんを大切にしたい。
景気が良いと人間どうしても欲が出てしまい、お施主さんへ迅速な対応ができずサービス低下につながります。
それだけは、絶対に許せないことだと、かたくなに守り続け、 どんな工事でもお施主さんへ見積書と完成予想図は必ず確認してもらっています。また、お施主さんとは、かけがえのない恋人のような関係でなければなりません。
何でも相談でき、困ったことがあったら、すぐ飛んでいくような、愛し合う仲になれればと思っています。
地道にコツコツと…
毎年5月頃、夏の感謝祭を開催し、地域の方々に喜んでいただき300人ほどの親子に、ペンキ塗りや流しそうめんなどの催しを楽しんでいただいており、売上の全ては寄付しています。
今後も、更なる技術の向上を目指し、コンクールに応募すると共に、地道にコツコツと地域に根ざしたNo.1の工務店となるよう社員一同励んでいきます。
斬新な発想が高評価
築20年のマンションを、明るく健康的な空間へとリモデルしました。
いったんスケルトンにしてシンプルな動線のレイアウトに変更し、玄関・廊下・キッチン・までの通路を土間として仕上げています。
その他の床・壁・天井の仕上げに杉板や珪藻土を使用するなど、各所に天然素材を多用しました。また、床の段差をなくしてバリアフリーにも配慮しました。
【審査員から…】
マンションを終の棲家として永く暮らせるよう、間取り・仕上げ共に可能な限り戸建風にアレンジされたお宅です。
水まわりを移動させることで通路を直線にしたうえ、この廊下を土間として使う斬新な発想が他にない空間につながりました。また、ライフステージの変化に合わせて各居室の間仕切り位置を自在に変えられるなど、高い可変性も持ち合わせています。
お施主さんの声
「(株)冬頭建設さんに建ててもらって良かった」と、話すのは、高岡千恵子さんです。
昨年7月に新築しました。以前の家は、42年住み、その歳月、増改築を繰り返していくうち、雨漏れや大雨に遭い、床上浸水の被害が度重なっていました。
そこで、家族で相談し、住み慣れた地を離れ、地盤の高い場所へ引っ越そうと思いましたが、理想の土地とは出会えず、困り果てたところで、?冬頭建設さんに相談しました。
話しを聞いた冬頭さんから、「思い出の詰まった、この地を大切にしましょう。2度と水害に遭わないよう、地盤を高くすれば問題ないです」と助言してもらい、高岡さんは、胸につかえていたものがスッととれ、建て替えを決心しました。
高岡さんにはこだわりがあり、家を建てるなら「まず、地場の工務店。次に木の家」と、固く決めていました。亡き先代様と顔見知りでもあり、以前から腕と人柄は評判もよく、冬頭さんだったら安心して頼めると思っていました。
実際に住んでみると、耐震はもちろん、間取りや収納など、たいへん使い勝手が良く、木のぬくもりが感じられ、リビングを含め各部屋も細かい気配りがされています。
冬頭さんに、私たち家族の生涯を託して、心から良かったと思っています。