平成28年12月16日(金)、東海四県の組合で構成される全建総連東海地方協議会(東海地協)は、名古屋国税局にて、名古屋国税局と民主的税務行政及び税制の確立に向けての交渉を行いました。
横山東海地協議長(全建愛知/執行委員長)を団長に、全建総連より小林税金対策部長、全建愛知からは中村書記次長、服部税金対策部長、他県組合役員の合計11名で臨みました。国税局側からは、箕浦総務課長補佐、森総務第三係長の2名が対応しました。
はじめに、横山東海地協議長より「建設業の倒産は7年連続で減少しました。一方、後継者難、求人難などを理由とする人手不足倒産は高水準で継続しており、建設業が全産業中最多となっており、隠れ倒産と言われる休廃業・解散の形で建設市場から撤退する企業数は高い水準となっています。また重層下請け構造の中で、下請け部分で働く組合員が多くおり、消費税の価格転嫁の問題につきましても危惧をしているところであります。日々の暮らしも苦しい中で、税の負担感は大きくなっています」との挨拶がありました。
そして(1)お尋ね文書において書類提出を強要するような文言の削除について、(2)質問検査権に基づく調査について、(3)マイナンバー記載書類を使者を通じて提出する場合の取り扱いにについて、(4)建設業者の所得区分について、(5)改正所得税法における所得300万円以下の零細事業者に対する記帳等の義務化について、(6)所得税・消費税の滞納処分の取り扱いについて、(7)租税回避地を利用した課税逃れの対策について、(8)納税者の権利を尊重した税務行政についての8項目からなる要請書を箕浦総務課長補佐に手渡しました。
国税局からは「(1)納税者に代わり配偶者等が申告書等を窓口で提出する場合は郵送等の取り扱いに準じて、納税者本人確認を行うこととしている。使者が提出する場合も本人からの申告として受け付ける。また受領印を押した控えも使者に渡す。また、マイナンバーの記載も法律で義務付けされているが、記載がないことを以て申告書を受理しないことはない」との回答がありました。
今後も組合では、国税局との交渉の他、各税務署等との意見交換会を行うなど、納税者の権利を尊重した税務行政づくりに向け運動を続けていきます。